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昨日と違うのは色と形だけで、出来事も景色も触れる人々も何も変わらないなんて、容赦なく止まらない現実から羽化した細い輪郭線の独言。水辺の向こう側へ吸い込まれて消える。湖は、見せかけの手品。子どもにはすぐに見破られる。ピエロのかぶった笑い顔が、頬高く張った肉の線が、くちびるを尖らせてつくる貪食の穴が、薄っぺらな輪郭線になぞられては、水の向こうへ消える。日々はもっと近くにある。